熊谷署連の作文事業DX化取組

熊谷税務署管内納税貯蓄組合連合会

 埼玉県熊谷税務署管内納税貯蓄組合連合会(以下、熊谷署連)では、今年度より「中学生の税の作文」事業のDX化に取り組んでいる。

 熊谷署連は、過去13年間で応募数が「日本一」になった回数が11回を誇る作文事業の顕著な署連である。毎年、管内30校の全中学校より13年間平均で生徒数の87.2%にあたる作文が集まる。少子化に伴い、令和8年度は提出数が極端に少ない中学校もあったが、8,315人の生徒の約73.1%にあたる6,079編の作文が集まった。

 従来の作文審査方法は、全作品を一堂に集め、納貯会員をはじめ、管内税理士会・PTA役員・退職校長会など延べ80~90名の審査員で審査を行っていた。一次から三次審査までを実施し、盗作チェックの後、最終審査で県連提出や署連内の各賞に該当する作品約40~55作品を選出していた。

 今年度からは、税務署や教育現場のDX化の試みとして、管内児童・生徒に教育委員会より配布されているタブレットを利用し、6,079名全員に作文をWordで作成してもらった。原稿用紙での提出は全く無い。

 学校にはパワポで作成した『令和8年度中学生の「税についての作文」提出方法の変更と作成に関する大切なお願い』をメールで送付したり、校長会の会議時間をお借りして説明を行ったり、租税教室の講師が生徒に説明したりして周知をはかった。

 生徒にはWordで作文を作成してもらい、ベタ打ちした文書を国税庁のホームページからダウンロード出来る「作文用原稿用紙」形式に変換して提出するようお願いした。生徒は学校名と学年・クラス・出席番号のみを原稿に記載してもらい提出してもらった。後日、生徒の名簿を照らし合わせれば、作文の作者も後追いができる。99.5%の作品は原稿用紙に置き換えてもらったが、0.5%位の作品はPDFでの提出となった。学校によっては、教育委員会や先生方が手助けをした例もあるようであるが、普段から宿題や課題の提出をタブレットから行っている生徒さんたちは大きな混乱もなく提出してくれた。

 納貯事務局が学校・学級ごとにクラウド上のファイルを用意しておき、学校の先生方は生徒が提出した作文をそのクラウドドライブにアップロードするだけで提出が完了する。今まで、先生方が行ってきた従来の原稿用紙を集め、順番を整理し、学校単位で税務署や納貯事務局に届けるという手間を大幅に省くことができた。

 DX化の周知については、校長会や租税教室のほか、教育委員会の手助けや、納貯事務局による問い合わせのあった先生への丁寧な説明もあり、周知は出来たものと思われる。今回の取り組みで、先生方の集計や提出チェックの手間も大幅に軽減された。事務局側も数千編に及ぶ作文をパソコン上で一元管理できるようになった。

 さらに審査に関しても、学校ごとのファイルアドレスを審査員へメール送付するだけで済むため、審査員が会場に集まる必要がなく、自宅等で自由な時間で審査が行えるようになった。審査基準も審査員に「審査のポイント」を配布し、家族での会話や実体験を中心に審査してもらうことでAI作成の入選を排除できる。また、盗作や生成AIによる作成のチェックもAIツールが自動で実施してくれる。

 最終審査では、税務署長・県税事務所長・租税教育推進協議会長・納貯常任理事など各審査員にパソコン上で点数付けを行ってもらい、Excelファイルで提出してもらうことで、集計作業と同時に瞬時に順位決定および各賞の割り当てが可能となった。

 税の作文事業はこれまで事務局及び学校の先生方に多大な時間と労力がかかっていたが、従前の半減以下に抑えることができた。また、紙を使用しないことから環境負荷の低減にも貢献している。

 本年度は試行錯誤しながらのDX化であり、システム決定・作成に時間はかかったが、このシステムで来年以降も活用できるので、今後の作文事業は格段にスピードアップできる。今年度の反省点の振り返りやさらなる効率化を進め、DX化をしっかりと定着させていきたいと考えている。

(資料=令和8年度 中学生の「税についての作文」提出方法の変更と作成に関する大切なお願い)

令和8年度 中学生の「税についての作文」提出方法の変更と作成に関する大切なお願い(熊谷税務署管内納税貯蓄組合連合会)
過去13年間で11回の日本一。本日のご説明の目的
今年度より、作文の提出方法が大きく変わります
指定のWordテンプレートをご使用ください
【厳守】個人情報保護のためのファイル名ルール
各市町村のデータ提出フロー(熊谷市・深谷市・寄居町)
審査員が求めているのは「生徒自身の生きた体験」です
生成AI(ChatGPT等)の使用に関する注意喚起
過去作品の盗作・明らかな虚偽は厳禁です
今後のスケジュールと、学校でのお願い事項
デジタル化への移行、ご協力に感謝申し上げます

 資料のPDF版はこちら(PDF:1.4MB)

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